幼稚園生だった頃、私には大好きなS先生がいました。
幼稚園で3年間お世話になって
ママ達からも好かれてて、優しくていつも笑ってて、大好きな先生でした。
卒園式の日、私はS先生に「大きくなったら先生みたいになりたい」と言うと
「りさちゃんなら出来るよ」と言われて、その一言で魔法がかかったように嬉しくなったのを今でも覚えています。
残念ながらS先生は翌年、出産による出血でこの世を去ってしまいました。
先生の言葉ももちろん後押しになったのですが、元々子どもと接するのが好きだったのもあり、
それから14年後、私は保育士になりました。
S先生に幼稚園の先生じゃないけど保育園の先生としてがんばるからね!と手を合わせ、結婚するまでの10年間、地元の保育園で毎日楽しく保育士として働きました。
保育士として働いて9年目を迎えようとしたある日、
当時年長だったはづきちゃんという女の子と折り紙を折っていると、ふと
「はーちゃんね、りさ先生みたいな先生になりたい!」
と私に向かって言ってきました。
まるで当時の私がそこに居るようで、そのまっすぐな瞳に泣きそうになりながら「はーちゃんならなれるよ」と声を絞り、笑顔で答えました。
あの時のいつか見た夢の上に立っているんだな。
『S先生、私、S先生みたいになれたよ。』
本当に夢が叶った瞬間でした。
はづきちゃんは今は高校生かな。
保育士を目指しているかはわかりませんが、元気でいてくれるといいなと思います。
私も子ども達の笑顔に会いたくて、またぼちぼち保育士しています。
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